船でオルガン巡り シーレ川

ヴェネト州に流れるシーレSile川。
トレヴィゾの町を横断し、
そのままいけばヴェネツィアまで流れ着きます。
ドロミテとは打って変わって穏やかな平地で、川もゆったりした流れ。

この川を船で巡りながら、川に隣接した町や村の教会でオルガンを聴こう、という
なんとも素敵なオルガンツアーが、数年前からトレヴィゾのオルガン協会の企画で行われています。
今年私たちはこのツアーのオルガニストとして参加&演奏させていただきました。

船はこんな感じ。ひろい甲板から景色を楽しみます。
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大人気のこのツアー、チケット売り切れで120名の人が参加。
朝9時に出発して夕方まで、船→教会→船→を繰り返し、
4箇所の教会で30分ずつのミニコンサート。
各教会ではその村々の市長や文化課長さんが挨拶し、
その町や教会の歴史の話も聴かせてもらいました。

前日に4つの教会をあらかじめ(車で)回ってリハーサルをしておいた私たちは、
当日はお客様と一緒に朝から晩まで船旅を楽しみました!
出発~!!
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二階建ての下階では簡単な食事も取れます。
日焼けしたくない人はこっち。
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まず一つ目の教会。カザーレ Casale sul Sile。
教会の前が船着場。
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美しい教会内部には、美しいオルガンケースの楽器。

でも弾いたのはこの楽器ではないのですけれど。試奏だけさせてもらいました☆

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祭壇横の扉からすぐに川が見えています。

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まず一回目のコンサートは、皆さんにお顔も見えるようにと、
持ち込まれたポジティフオルガンで。
小さな楽器ですけれど残響に響いてとてもきれいでした。

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コンサート後、再び船に戻ってのんびりと。
二つ目の町、チェンドンCendon di Silea の教会へ移動。

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船着場からも見えているこのかわいらしい教会へ。
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ここではイタリアの典型的な1800年代の楽器がお待ちかね。
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イタリアンなプログラムでソロと連弾を聴いていただきました。
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そして再び船へ!
船会社の案内人による、この地方や川の歴史を聴きながら進みます。
この地方にはその昔、ヴェネツィアの貴族たちが屋敷を構えていました。
ヴェネツィアから船でやってきたわけですから、御屋敷の玄関は川側。
現在ではメインとなっている陸側の道は使用人たちが通ってきた裏道だったとか。
そんな風景は船からでないと楽しめません。
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今でもこの御屋敷にはちゃんと人が住んでいます。
湖畔で昼寝している元貴族の子孫?!をパパラッチ。
高そうな犬5匹くらいに囲まれてました☆
イタリアでとっても有名なロック歌手の別荘も通過したらしいんですが、
それがどの家かは教えてはいけないんだとか!
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そうこうしているうちに、3つ目の町カジエールCasierの教会が見えてきました。
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ちょうどお昼。コンサートの前に教会前の広場(波止場)でランチ!
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お腹が満たされたところで食後の音楽30分。
どの教会でも美しいケースのオルガンが待ってくれていました。
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ヴェネツィアングラスの豪華なシャンデリア。
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このオルガンは内部は改造され現代風。何でも弾ける楽器。
スウェルペダルの足置き場がカワユイ☆
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そしてまた船~!
一面緑に囲まれたジャングルのようなところあり、
はたまた、こういったお屋敷が並ぶところあり、
野鳥があちこちに飛び、ときどきカヌーも行き交います。
川に沿った歩道を散歩したりサイクリングする人に手を振ったり。
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また素敵な御屋敷発見。

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夕方、4つ目の教会がある町ムゼストレMusestreに到着。
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カラフルな美しいオルガンケース。
右脇のはしごを登ってバルコニーに上がります。

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最後は連弾で〆☆
ヴェネト州はアレちゃんの故郷でもあるので、
連絡なしに懐かしい友達が聴きにきてくれていたりして、アレちゃんも大喜び。
一日お客さんと一緒に遠足をしながらおしゃべりし、そして弾いて。
前日の4つの教会でのリハーサルを含めて、かなりハードでしたが、
それ以上に思い出に残るとっても楽しい旅となりました。
また船オルガニストしたいなあ~☆
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せっかくなので、最後に魚料理を堪能してから、
3時間かけてドロミテのお山に帰りました。

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毎年この時期に企画されているようです。
ちょっと他ではないこんな旅。
ヴェネツィア旅行に組み込んでみてはいかがですか?!


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リンク
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「オルガニスト吉田愛のドロミテ暮らし」連載中。


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by organvita | 2019-09-26 19:21 | 見た弾いたオルガン | Comments(0)

北イタリア・ドロミーティ渓谷で暮らすパイプオルガン弾き吉田愛のスローライフを綴っています。猫のバンブー♂も度々登場。


by organvita
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