ドイツ・ハレのオルガン Halle
2018年 08月 20日
おらが村から電車で北上して約8時間の旅。
ドイツ、ライプツィヒからも近い町、ハレ Halle。
ハレといえば音楽家ヘンデルが生まれた町。
町の中心の広場に立つ彼の銅像の足元では
ドイツ人の台所が垣間見られる美味しそうなマーケット。
ドイツ独特の懐かしい香り。
その広場に面したこちら、マルクト教会で
オルガンコンサートを弾かせていただきました。
この二塔の間の橋には、市に雇われた定期的に楽隊が登り、
時刻を知らせる音楽を今でも奏でています☆
また、塔の下にはマルティン・ルターの石碑が。
ルターの遺骸が故郷に戻る時この教会に立ち寄った経緯から、
今では教会内の展示室でルターのデスマスクを見ることができます。
教会の外壁に貼られた、この教会に関わった重要人物のリスト。
ルネサンス時代のオルガンの名手サムエル・シャイトが2年間、
幼いヘンデルの音楽教師でもあったザッコウ、
そしてJ.S.バッハの長男フリーデマン・バッハが18年間、
この教会に従事していたという、由緒ある教会です。
教会の扉に張られたドキッとするような色彩の
オルガンフェスティバルのポスター。
美しい後期ゴシック様式の教会内部。
この教会には4つの塔があるのですが、
元々2つの塔を持った二つの教会が並んで建てられていたものを、
16世紀半ばに一つの教会としてくっつけて拡大されたもの。
そしてその後の宗教改革で、カトリックからルター派の教会に。
正面祭壇の上方に鎮座する、小さくそして美しいこのオルガンは
G.ライヒェルReichelが1663-1664年に建築した楽器。
若いヘンデルは当時オルガニストだったザッコウから、
このオルガンで音楽指導を受けています。
1972年に修復され、かのシャイトやヘンデルらも味わったであろう響きを
今日でも堪能することができます。
6色の音色それぞれが上品な輝きを持った本当に美しい楽器。
どんな組み合わせにしてもきれいで、いつまでもずーっと弾いていたい☆
オール・イタリアンのプログラムを弾かせていただきました。
ドイツの楽器でイタリアン弾いたらヤボッタくなるかな?心配したけど、
本当に美しいオルガンというのは何を鳴らしても美しいですね~!
小さな楽器から溢れる響きが、大きな会堂いっぱいに満たされた、
心地よい時間でした。
ちなみに、この教会には4段鍵盤の大きなオルガンもありますが、
現在天井修復中のため楽器の前に足場がかかってしまってコンサートできない状態。
秋には工事が終わるらしいですけど。
この教会ではオルガンフェスティバルのほかに、
毎週火曜日16時~、木&土曜日12時~に、30分のオルガンコンサート、
また一年を通して多くのカンタータ礼拝やオラトリオコンサートをしています。
近辺を旅行されるときにはぜひ!
詳しくはこちらから確認してくださいね。
帰りの電車を待ちながら、朝早くの散歩。
木組みのドイツらしい小道。
フリーデマン・バッハ広場を発見。
近くにはフリーデマン・バッハとヘンデルの博物館があります。
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リンク
A.ゼーニ社製、家庭用パイプオルガンのご案内
イタリア旅行情報サイト「JAPAN-ITALY Travel on-Line」で
「オルガニスト吉田愛のドロミテ暮らし」連載中。
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