スロヴァキア便り その3 バルデヨフ

夕暮れ時に着いたバルデヨフは紫色。ユネスコにも登録されている美しい町。
到着早々、しばし広場でロマンチック散歩。ここは、ちょっと北へ行けばポーランド。
母はこの辺の素敵なドキュメンタリーをNHKで見ていたらしく、ずっと興奮してました。
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一夜明けた朝は快晴!
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何と言っても広場を取り囲む家々がかわいい。
色々な年代の色々な形の屋根に見とれてしまう。
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中はお店やレストラン、銀行などになっている。
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広場に面したアンティークショップの前の椅子に座る、レトロな父母。
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コンサートを弾いた9月1日は、偶然にもスロヴァキア独立記念日(16年前です)。
それに加えて、町の中心のこの教会の聖人、聖エギディウスの日。
教会では朝、盛大なミサが行われていた。
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コンサートは日没頃の8時から。その30分前から、この教会の塔で、催し物があることを告げる金管アンサンブルの演奏が!この小さな町に木霊する金管の音、ステキでした☆
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教会の中は博物館になっており、通常は入場料を払って拝観する。
ゴシック、ルネサンス時代の貴重な祭壇などが所狭しと展示されている。
ちなみに、市庁舎博物館、イコン博物館も必見です。
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こちらが弾かせていただいたオルガン。
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バルコニーに上がったところにある演奏台。
オルガン: オットー・リーガー社(ブタペスト) 1909年制作。 Otto Rieger-Budapest
2段鍵盤+ペダル 31ストップ、 空気式アクション
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早速練習を開始したかったのだが、オルガンの電源がわからない・・・。
こうやって巡業(?)してると、新しいオルガンとご対面しても、大抵はスイッチや鍵がどこにあるか(隠されているか)想像つくものだが、今回はお手上げ。教会の人を呼んで助けてもらった。すると、オルガンの近くにこんな箱があり、鍵で扉を開けると、えらいレトロな
ノブが。これを思いっきり右に回転されるのです。まさに「歴史的」オルガン。
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ちょっと専門的な話になりますが、パイプオルガンには、鍵盤からパイプまでのメカニズムに大きく分けて3つあります。機械式、空気式、電気式の3種類。
このオルガンは空気式でした。1900年代前後に主流だった方式です。
この空気式での利点は、オルガンの規模に関わらず、常に鍵盤が軽い、ということ。
その代わり欠点は、機械式と比べて、弾いてからパイプの弁が開いて音が鳴るまでの間に、どうしても数ミリ秒の時差が生ずること。指先で細かいニュアンスを出すのに非常に
苦労します。

しかも、今回のオルガンのように、2段鍵盤とペダルを使って手足バラバラに演奏していると、それぞれの部分の反応が違い、また鍵盤が柔らかいので、「右手左手一緒に打鍵した!」という確かな感覚がない上、教会の残響も含めて聴いて弾いていますから、自分に戻って聴こえてくる自分の音は、ずいぶん前に弾いたものということになり、ちゃんと右手左手ペダルの音が一緒に鳴っているのかどうか、自分にはもうわからない~!という状態になってしまいます(汗)。これを乗り切るにはただ1つ!あまり聴かないこと(笑)。
私は普段は機械式の、反応が良い楽器で練習しているので、改めてその違いを指で体験した次第。

しかし、悪いことばかりじゃありません。この時代のオルガンは何と言っても音色が柔らかい。この教会は特に残響が最高に良く、それに一役買っていたと思います。
何種類もある柔らかい8フィートのストップを重ねてたんわりと弾いたアダージョや、
音色全てをひとつに包んでくれる柔らかいミクスチャーが特徴的でした。

つまらないことをダラダラと書きましたが、こちらは教会に張られたコンサートのポスター。
自分の名前以外、ほぼ解読不可能。
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コンサートの後にシュテファンおじさんと、私のアシスタントをしてくれた陽気なお兄さんとで記念撮影。(譜をめくる度に「本当に今めくっていいの?」と毎回話しかけてきた)
なぜここで撮ったかというと、店の名前が「ステキ」だから。
文法的に、La Bello は間違い。(それなら Il Belloか、La Bellaでしょう)
堂々と店の名前になっているのが笑える。
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しかも、ここは「Pizzeria ピザ屋」なのだが、ピザを食べようとしたらシュテファンおじさんに激しく制御された。私もなにも、イタリアのように美味しいピザを外国でも食べれるとは
期待してないけど、お国の人が言うくらいだからね・・・(笑)。
で、素直に郷土料理を注文。これが美味しかった!
旅先ではその土地のものを食べるのが正解でしょう☆
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by organvita | 2009-09-17 23:40 | ヨーロッパ紀行 | Comments(6)
Commented by mamadance at 2009-09-18 06:54
コンサートお疲れ様でした!
空気式のパイプオルガンの音色聞いてみたいです。やわらかい雰囲気なんでしょうね。
コンサート会場に到着しないと、演奏する最愛のパートナー(パイプオルガン)に会えないのはドキドキですね!
でも本当に素敵。行った先々で相性の合うパートナーになってゆくために、奮闘する集中する時間は充実感溢れるのでしょう(もちろん冷や汗もお流しになると思いますが・・・)。スロヴァキアの空気伝わってきます。

日本でのコンサートのお知らせを見てびっくり!近所の大学です。
Commented by Tsuyoshi Ono at 2009-09-18 10:43 x
スロヴァキアの雰囲気はすごくいいですね。
さて私事ですが、お昼休みの時間に池袋の東京芸術劇場の9月のランチタイムパイプオルガンコンサートに行ってきました。
ヴォルフガング・クレーバーさんの演奏でした。J.S.バッハの『シューブラー・コラール集』BWV645~650と、F.メンデルスゾーン、M.レーガーの曲でした。コラールは教会で聴くと荘厳的な気持ちになりますが、改めて揃えて聴くといいですね。
そんな報告は私事なので、一番の報告したかったことは、次回10月の東京芸術劇場のランチタイムパイプオルガンコンサート。パンフもらってきましたよ。
しっかりorganvitaさまの宣伝と経歴載ってましたよ。「イタリアを拠点に置き、活躍するXXX。~」
なぜか、嬉しくなりました。来月は東京池袋のここで演奏ですね。
Commented by yuuk at 2009-09-20 18:41 x
バタバタしていて、1週間ぶり。ああ〜、こ〜んなにたくさん記事がアップされてるぅ〜!!

↓オルガン製作代金が、パイプ1本分のワインだったとは!必需品の物々交換だったんですね〜。でも私は全くの下戸なので、私だったらタダ働きになっちゃうな〜。私のまわりの人が、喜んで飲んでくれるでしょうが(笑)

ここだったんですね、Nosetti氏も弾かれるって、以前、愛さんがおっしゃってたのは。ふふふ、彼も電源を一生懸命探したのかしらん^^。
もうすぐS.Ritaのフェスティバルも始まるはず(でも、まだどこにも予定が出てないんです。まあ、イタリアですからね・・・^^;)。
やっと身近でオルガンが聴ける時期がきたので、楽しみです。
Commented by organvita at 2009-09-23 06:57
mamadanceさまへ。
そうなんです、「今日のパートナー」がどういう人(楽器)か、出会うまで完全には分からないので、毎回ドキドキ、それが楽しみでもあります☆

その大学のコンサートはお昼20分程度の短いもので、気軽に入れますので、お子様とお散歩がてら、よろしかったらいらしてくださいね。
構内も緑が多くて素敵なところですよ。
Commented by organvita at 2009-09-23 06:59
Onoさまへ。
もうパンフがでていましたか~!そうなんです、来月は私が仰せつかっております。オルガンに出会えるのがとても楽しみです。
クレーバーさんのドイツの味の染みたプログラムも素敵ですね!
Commented by organvita at 2009-09-23 07:00
yuukさんへ。
そうそう、そうなんです!一週間ずれていて、フェスティバル中にノゼッティ氏とは会えなかったのですが、なんと例の「さくら」を私弾いてきたんですよ~!みんな、「ああ、先週のオルガニストの曲か!」って喜んでくれました。ほんと、yuukさんに感謝!
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