ドロミテ横断のシゴト

快晴の週末、ドロミテの中でも一番美しい町のひとつ、コルティーナ・ダンペッツォの教会へ、演奏の仕事に出かけてきた。ドロミテの西側にある我が家からは、東の反対側まで横断することになる。高速道路なんてない。文字通り山超え谷超え、約2時間半の車の旅。日帰りで演奏だとちょっとキツイので、前日から夫と出発。今回は夫と連弾もあり。
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出発して20分後、パネヴェッジョ自然公園通過。ここにはシカの保護地区があり、間近で見ることができる。実は、おらが村のあるフィエンメ渓谷からこのあたりまでは、良質のモミが豊富なことで有名で、ストラディヴァリもこのあたりの木材で楽器を製作していたとか。このシカたちにも聴かせてやりたい。
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冬毛が抜けきれていないシカたち。まだ寒いからシカたない。
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山をどんどん登っていくと、そこにはまだ雪が残っていた。
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一つ目の峠山頂からの眺め。何度みても美しい。
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迫り来る山の斜面。この雪が解けるまでにはもうしばらくかかりそうだ。
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最後の峠を超え、目的地にどんどん近づくも、お腹がすいてどんどん寡黙になっていく私たち・・。通りかかった山小屋のレストランで昼食を取ることに満場一致の即決。
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入り口で見つけた謎の下半身。なんとタバコの灰皿になっていた。
イタリアでは数年前から、レストラン内全国禁煙です。吸いたい方は外に出てどうぞ。
その横には、牛乳入れを利用したゴミ箱が。
私を見て固まってた男の子。山から出てきた黒髪の魔女と間違えたか?!さらっていきたくなるくらいカワイイ。山で牛柄の服の子どもなんて当にブログネタ!と思って早速一枚カシャリ。あとでよく見たらパンダだった・・。
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さて、入ってみてびっくり。こんなお洒落なレストランでした。木と緑でコーディネートされたインテリアが素敵。上には宿泊施設もあるとか。
ここで頂いたお昼のご紹介。アンペッゾ風赤かぶらのトルテッローニ(Tortelloni di rape rosse all'ampezzana)。この辺の郷土料理らしい。赤の色合いが美しい少し甘めの詰め物がおいしかった。夫のは地元のソーセージをズッキーニと一緒にあえたトマトソースのスパゲッティ。何気に花柄の白いテーブルクロスも山っぽくて素敵。
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激ウマ・デサートまで食べた後(夢中で写真取るの忘れた・・)、さらに森の中を車を走らせていくと、コルティーナの町がワーッと眼下に飛び込んできた。360度山のパノラマ。
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この先、メインのオルガン話続く予定。
こんな調子で書いてたら、いつ辿りつくのか心配だけど・・。


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# by organvita | 2008-05-06 00:52 | ドロミテの景色 | Comments(5)

おらが村の平日

暖かかったヴェネトから気分よく戻ってきたおらが村は、お天気イマイチ。
昨晩は湯たんぽ抱えて寝たくらい・・。今朝はやっと太陽が!このまま下界に追いついてくれー!久しぶりの快晴で空気がとても澄んでいて、今朝は遠くの山がきれいにみえた。
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昨日はメーデーの祝日。なのにお花屋さんは開いていたので、バルコニー用に花を少し購入。もう雪は降らないでしょう。・・・降らないでおくれ!
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ローズマリーとサルヴィア。これさえあれば何でもそれっぽい料理になるので大変重宝。
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村の中心(といっても村全体が中心部なくらい小さいけど)へ買い物に出かけた。
人口2700人のおらが村銀座通り。三越が建つ気配なし。私はこの村唯一のアジア人。山からほとんど下りていくことのないお年寄りなんかは、変わった顔の私を見て固まってしまう(確かに変わってるけどさ・・)。負けずに挨拶だけは元気にBuon Giorno!と根気よくやっていたら、最近では声をかけてくれる村人も少しづつ増えてきた。建物はご覧の通りイタリアというよりも、まさにハイジに出てきそうな山小屋風なもの。その奥には教会が。
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教会入り口。この掲示板には村の情報が集まる。ミサや集いの案内はもちろん、「OO通りのOOさんが亡くなった」とか、「OO村のOOと、OO村のOOが結婚する」とか。
そういえば、私たち夫婦も教会式で結婚したのだが、まず役所に行って結婚するための手続きなどをすると、その後教会のこの掲示板にその旨が張り出され町中に公開される。それが張ってある間、意義のある人やマズイ事を知っている人(?!)は申し立てられる仕組み。そしてその後正式に結婚許可が下りるのだ。私たちも別になにもヤマシイことはないものの、なんとなくドキドキ過ごしてました、そういえば。
ドアにはだれかの結婚式の飾りつけの花が。
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入り口の扉。このあたりは木が豊富なので、木彫り職人も多い。この扉も村の職人が作ったもの。取っ手の色が変わってしまっている。いったい今までどのくらいの人がこの扉をくぐっていったのだろう。
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隣の家の駐車場が木を吐いている?!
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いいえ、これには村人の深い訳が・・。木が豊富と書いたけれど、この辺の家はそういうわけでみんな暖炉。自分の家の暖炉の木は自分で手配しておかなければならない。これを知らずに、初めての冬は大変な思いをしました・・・。幸い知人から分けてもらってなんとか生き延びたけど。気の早い隣の家のおじさんは早速購入したらしい。これを暖炉に入る長さに切って、次の冬がくるまでに、外に積んで乾かしておく。このブログ書いてる今も、外からおじさんの機械の音がガーガー聞こえてます。私たちもそのうちやります。
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こんな感じで積み上げていきます。村中でみられる光景。
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谷の斜面に立っているおらが村は、坂道ばっかり。車も坂道発進できないとハナシになりません。ちょっと歩いて買い物に行くだけでも息切れ状態。道は石畳だし、もう一生ハイヒール履けない・・。

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f0161652_23134199.jpgこの谷はドロミテの麓にあるお陰で、水が豊富でとてもおいしい!もちろん水道水も、ろ過しないで飲める。お米もおいしく炊けてありがたい。谷のどの村にも、至るところでこのような井戸や給水場が見られる。昔はここで給水から洗濯まですべてやっていたのだろう。そういえば盛岡にもこういう所あったなあ。








今朝の目的は、週に一度村の広場にやってくる青空市場。トレントやボルツァーノまで行けばかなり大きな市が立つが、おらが村のはこの程度。それでも野菜、花から服までなんでもあり。市に店を出す人たちはこうやって毎日どこかの村へ出向いて出張営業していて、たまに他の村の市場に行くとばったり出くわしたりなんかもして。
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この八百屋さんが最近の私のマイブーム。結構安くて、何よりもすごく新鮮!金曜日にここで一週間分の野菜&果物を買いだめしている。今日も大繁盛。
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大繁盛なので、まずこの番号札を取って自分の番が来るのを待つ。お肉屋さんやチーズやさんなどでもよく使われているシステム。でも、ボーっとしてると自分の番号が過ぎていたり、イタリア的に適当にランダムな番号を呼んでたりもするから気が抜けない・・。

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本日の収穫。パンやさんでオリーブ入りのパンとかも購入し、これで合計約10ユーロ。掘り出し物は、バジリコの鉢植え1ユーロなり。イタリアンパセリはサービス。来週もよろしく。


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# by organvita | 2008-05-02 23:56 | ドロミテの生活 | Comments(4)

ヴェネトでの週末2

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休みの日の私たち夫婦の小さな贅沢は、バールBarで朝食をとること。イタリアの朝ごはんは、甘いクロワッサンやクッキーをカプチーノに浸しながら、という食べ方が一般的なよう。始めのころは朝から甘いもの?!と思ったけれど、慣れてしまえばこれがまた美味しい。





バールは地元の人たちの集いの場、ローカルな情報発信地でもある。そこへ行けば誰かに会えるといった風で、大抵みんな行き着けの店というものを持っている。今日も朝から早速一杯やっているおじさんや、カードで遊ぶ人たち、そこに必ず置いてある新聞を目当てにやってくる人たちなんかで賑わっていた。
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ヴェネトのとある町。町の真ん中に広場があり、それを囲んで教会や市役所、銀行、お肉屋さんなどが建つ、典型的なイタリアの町の造り。町の行事もこの広場で。ここは特に見所がある町ではないけれど、ヴェネト州ではヴェネツィアの聖マルコ寺院の鐘楼の次に高いといわれているこの教会の塔がご自慢。教会にはティントレットの絵画もあり、イタリアの巨匠をなんとなく身近に感じられる。
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街角で見つけた花の飾り方。ビニール質の袋に土を詰めて穴を開け、そこにパンジーを植えている。なるほど!
この季節はイタリアのあちこちで花や庭をテーマにした見本市が行われている。どの家も庭やベランダの手入れを始め、花やさんも忙しそうだ。







あまりに天気がよかったので、近くをドライブ。隣村でなにやら面白そうな人だかり発見。
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みんな一昔前の衣服を身に着けて野外礼拝を行っていた。女性は黒い衣服で身をまとっている。遠くに兵隊の格好をした人も。第一次大戦のときのイタリアの軍服だそう。
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何のお祭りなのか近くの人に聞いてみた。それによると実はこの村は、第一次大戦時、南下するオーストリアに攻め寄られた国境沿いの住民が逃げ込んできた場所で、それを記念して90年後のこの日初めて、村人総出で初めた村祭りなんだとか。丸3日かけての大イベントで、当時の生活を再現するこの広場や、その国境沿いの村々を巡る行進、戦没者を祭る墓地での祈りなどを行うことになっているらしい。
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野外礼拝で使われていた祭壇。第一次大戦時の貴重な祭具が置かれていた。


ポレンタ(とうもろこしの粉に水を加えてピューレ状にした北イタリアの典型的な食べ物)を作るおじさん。普通ポレンタは黄色ですが、ヴェネト州のは白。
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そしてそれを賑やかに食する人たち。
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子どもたちも衣装をまとってかわいい。この鶏の命あと数分・・。
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ちなみにイタリアでは何かの祭りごとがあると、竹や笹の枝を使って飾り立てることが多い気がする。この食する人たちの小屋や、子どもの後ろに立ててあるのがわかるだろうか。手に入りやすいということなんだろうが、藤といい祭壇の菖蒲といい笹といい、気候も似ているのか、自然の中に日本との共通点を見つけることが、ドイツにいたときよりも圧倒的に多い気がする。しかし、この笹に短冊をぶら下げたくなるのは日本人の私だけ。
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国境や時代を越えても子どもの遊びは同じ。のどかな日曜日の昼下がりでした。


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# by organvita | 2008-04-30 07:59 | ヴェネトの週末 | Comments(13)

ヴェネトでの週末

山小屋生活ブログと謳っておきながら、出だしから番外編です。
3連休だった週末、夫の実家のある北東イタリア・ヴェネト州で過ごすことに。
ところで、カトリックの国イタリアでは、一年365日に各々の聖人が宛がわれ、カレンダーにも「今日はOO聖人の日」と書かれていることも多い。聖人にあやかった名前を子どもに授けることの多いヨーロッパでは、そういうわけでその聖人の日が自分の記念日ともなり、たとえばアンドレアという友人には聖アンドレアの日にお祝いをしたりすることも。4月25日はイタリア解放記念日の祝日だったのだが、実は聖マルコの日でもあった。聖マルコといえばヴェネツィアの聖マルコ寺院にその遺体が納められており、ヴェネツィアの守護聖人でもある。この日はここで特別なミサが行われると聞いて、早速出かけてきた。
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さすがに満員の人。正面祭壇が見えない人のために(←私。遅れて入ったから当たり前。立ち見。)スクリーンが配置されていた。演奏されていたのはルネサンス・ヴェネツィア楽派のミサ曲(たぶんG.ガブリエリだと思うも自信なし・・ごめんなさい)。オルガン+ソロパートつきの二重合唱+古楽器金管アンサンブルが左右のバルコニーに分かれての豪華な編成。この寺院で「現場」の音楽を聴けて、しかもプロのかなり上手い人たちの演奏で大満足な私。指揮者は女性でした。
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この寺院に入ると天井の金箔のモザイク画に目を奪われるばかりだが、床の装飾も素晴らしい!訪れる方は是非足元にもご注目を。私が教会のミサに行くのはオルガンが聴きたいからというフジュンな理由があるものの、その土地の歴史や人々の信仰を垣間見れる機会でもある。オルガンもそういう中で育まれてきた楽器。演奏会で聴くのもよいが、ミサで本来の役割を演じているオルガンを聴くのもまたいいもの。しかも見学時間中では拝観料を取ったりしている教会でもミサなら出入り自由だし、照明、キャンドルも灯って雰囲気ばっちり。しかも音楽ついて一時間のお値段ゼロ。お金のかからない海外旅行の楽しみ方です(笑)。
おカタイ話はこのくらいにして、やはりヴェネツィアといえば魚ってことで、昼食へ直行。
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何度か訪れたことのあるトラットリアにまたやってきた。ここは魚料理がご自慢。ご存知ヴェネツィアはくねくね細道天国で、一度行った筈の店にたどり着けないなんてことも多いが、何度か失敗を重ね今回は無事に到着。赤チョッキのおぢさん健在。
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なんてことない海鮮パスタに見えますが、この味が家で出せないんだよなあ・・・。
このあと次々運ばれてきた魚料理を難なく平らげ、その後、裏道散歩。
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日本の典型的な花かと思っていた藤は、イタリアでもよく見かける。海外生活の中でふと心休まる瞬間。今が一番きれいな時期。運河で船の修理をするおじさん発見。
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ふと通りかかった小道で見つけた豪快な景色。ドイツでは一目につくところに洗濯物を干すなんてことはありえなかったけれど、ここまでやってしまえばそれも美しいアートのひとつ?!ありのままのヴェネツィア人の生活が見えてきます。

靴下コーナー。ストッキングの先につけた洗濯ばさみがポイント高すぎ。
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遠くにサン・マルコ寺院の鐘楼を見ながら釣り糸を垂れる地元のおじさん。甲イカ(イタリア語でセッピア)が釣れる・・はずが、本日の成績イマイチでこの表情。ツレナイなあ。
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それに対して成績優秀な別のおじさん。釣り上げたイカをそのままこのバケツに投げ込んでいたので、「わー!」と近寄ったら「こっち来んな!」の一言。一瞬ムッとしたのもつかの間、辺りが墨だらけに。イカ最後の反撃でした。おじちゃんイカしてる。
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「ヴェネトでの週末」まだ続きます。

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ベネト ←こちらでご紹介いただきました。
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# by organvita | 2008-04-29 01:43 | ヴェネトの週末 | Comments(12)

おらが村

イタリアに住んでいると言うと、いつも暖かくてみんな日焼けしているかのようなイメージで思われることが多いけれど、ここドロミテはイタリアの最北端に位置し、スキーの名所でもある。私の住む村は標高1000M。下界(と私は呼んでいる・・)よりも一ヶ月春が訪れるのが遅い。しかも今年の冬は本当に長かった!今週になってようやく桜も咲き始めた。
待ってました!
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おらが村の住民たち。今日はみんな外で日向ぼっこ。
羊や牛の数のほうが村人口に勝っているんじゃないかとたまに不安にかられる・・。
羊飼いの青年がだだっ広い草原の真ん中で携帯電話しているのをみて、時代の流れを感じる今日この頃でした。
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# by organvita | 2008-04-25 00:31 | ドロミテの生活 | Comments(2)