デュイスブルク=ハンボルンのオルガン

日本からの帰り道、偶然にも丁度いい日程でコンサートのお話を頂いていたので、
ドイツで途中下車(飛行機だけど)、そのままの勢いでコンサートを弾いてきた。
まずはフランクフルト直行便でドイツ入り。そこで一泊。時差を取るべく、寝る寝る。
そして翌日、ICE(特急列車)でデュイスブルクへ。
弾かせていただいたのは、デュイスブルクと合併したという、昔ハンボルンと言われた街。
教会の周りには病院、高校、お墓・・などなどすべて揃ってる。ちなみに、教会には男子
修道院が併設。その中の空いている一部屋に泊めさせていただいた。
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教会から修道院に続く回廊。ローマ時代のもの。
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中庭の井戸。
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部屋から見えた中庭。ドイツはすっかり秋も深く、日中も10度くらい。暖房も入ってる。
テレビもコンピューターもない、世離れした空間で、しばし修行じゃな。
と思って本棚見たら、Witz(ジョーク)集なんかが並んでて、微笑ましい。
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一日3食、食事の時間が決められており、修道士さんたちと一緒に食事した。食べる前に祈り、食べ終わったら祈って解散。食べてる間は気さくに話してOK。
食事中はこのロウソクに火が灯ってる。
隣りに座った年配の修道士さん「イタリアは美味しいんでしょう?」
私「はい。だからたくさん食べてますよ~!」
修道士さん「ああ、だから Sie sind GANZ dick!」(あなたすごく太ってるもんね)。
・・・勿論、冗談で言ってるんだけど、ドイツ人の冗談って、冗談なのか本気なのかわからない微妙な節があるから、実際日本で数キロ肥えてしまった私は、どう受けていいのか困った(笑)。聖人には私の暴飲暴食っぷり、透視されちゃってるのかな?
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食卓に並ぶ、修道士さんの名前が刺繍された袋。
中には名前つきのテーブルクロスが入ってる。
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モダンな教会と、そのオルガン。このあたりはルール工業地帯の一角で、第2大戦でかなりやられた地域。この教会も例に漏れず、ローマ時代の回廊を幸い残したものの、かなり大破だったとか。その後再建築されたというわけ。
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オルガンバルコニーから見た祭壇。モダンなステンドグラスがきれい。
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こちらが演奏台。
オルガン:
メンヒ&プラハテル社 1986年制作。 Mönch und Prachtel aus Überlingen
3段鍵盤+ペダル 48ストップ。
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実は、このメンヒ&プラハテル社を、私は知らなかった。事前に送っていただいたストップリストや写真から、ネオ・バロックのよくある感じのオルガンかなーくらいにしか考えてなかったけど、ところがどっこい!とっても良い楽器でびっくり!!南ドイツのオルガン工房だとか。鍵盤はとっても繊細で反応いいし、ストップも美しい個性があって、ほんと、きれい。教会の残響がこれまた良い。結構著名なオルガニストが何枚かここでCD作ってるらしく、それも納得。
しかも、イタリアの典型的なストップヴォーチェ・ウマーナVoce umanaや、打楽器
Grancassaも付いていて、プログラムの半分をイタリアンで組んでいたので、丁度ぴったり(^^)。早速使用することに。
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というのも、このコンサートシリーズを企画されている方が、これまで20年間のコンサートで弾かれた曲の全曲リスト(!さすがドイツ人!)を事前に送ってくれていたのだが、見てみると、みんなマジメ~な曲がずーっと並んでいたのだ。で、そこで自分も負けじと踏ん張る・・よりも、いっちょ変わったこと聴かせてみるか!と冒険心に駆られた私・・・。で、前半バッハ(イタリア系の。だから軽め)、後半イタリア・バロックからGrancassa(打楽器)の登場できるオペラ系までで組んでみた。
本番中、会堂がやけに静かなので、「しまった・・・ドイツ人にはこのプログラム軽すぎたかなー?」なんてちょっぴり不安に思いながら、一人でジャンジャカやってたのだが(ドイツ人は曲間でも一切拍手しない)、最後まで弾いた後、あの腰の重いドイツ人たちが総立ちで拍手してくれた!イタリアン・オペラ偉大なり!
コンサートの後には、ローマ時代の回廊で、中庭を見ながらお客さんにワインサービス・・のはずが、寒すぎて急遽部屋で。招待してくださった二人のドイツ人紳士&奥さんたちと記念撮影。かな~り酔っ払ってます。本番の後ってお腹すいてくるし、緊張で喉はカラッカラになってるから、そこに流れてくるアルコールは、しみる~!
しかし、ドイツ人に挟まれると、小柄で痩せて見えるからラッキー。
ずっと挟んでてくれればいいのに。
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その後、教会に併設しているミニ博物館を案内してくれた。歴代の神父様が着ていた袈裟が陳列。でもよっぱらっちゃってるおじさんの説明は、「これはね、古~いの。」「こっちはねえ~、これも古いんだよ~」「きれいでしょ~?!」
非常~に判りやすい説明をありがとうございました。
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by organvita | 2008-10-31 07:25 | 見た弾いたオルガン | Comments(1)
Commented by K RAUM at 2008-11-03 11:34 x
すてきな回廊の教会ですね。
是非、訪問したいリストに入れたいですが、
自由に見学できるのでしょうか?
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