スペイン・グラナダのオルガン

スペインの一番南に位置するアンダルシア地方の街、グラナダのオルガンフェスティバルに参加してきた。こちらは弾かせていただいた教会、聖ペドロ&聖パブロ教会。
後ろの山の上にちらっと見えているのは、アルハンブラ宮殿。
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グラナダの中の、アルバイシンという、昔はアラブ人が住んでいた地区。
今では、フラメンコを見せてくれる洞窟住居が多く残っているとか。
赤いブラウスに、白と黒の水玉のスカートをはいた少女が、自転車で通り抜けていった。
そんな一角にあるこの教会、中に入ると別世界。
そして、会堂後部には、なんと黄金のオルガンが!
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教会に対して小ぶりのオルガンだが、この金色が光ってる。スペインのオルガンにお決まりの、水平トランペット管が突き出している。ああ~スペインだ~!!
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オルガン:
S.パヴォン&ヴァルデス 1779年制作 (Salvador Pavón y Valdés)
F.A.スアレズ 2005年修復 (Francisco Alonso Suárez)
8ストップ(15ストップで高音部と低音部に分割)
一段鍵盤+ペダル(ペダルは8フィートフルート管のみ。カプラーなし)425Hz。
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とってもコンパクトで可愛い演奏台。この足のペダルを見てください!こういうオルガンで弾く時はオルガンシューズ持って行かなくていいので、荷物が減って楽(^^)。
ちなみに、このペダル部分は、19世紀に後から付け足されたものだとか。
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側面の木管パイプの歌口に、顔が!このおじさんたち、かなりの猿顔。
3猿ならぬ、4猿。もっとイケメンなら楽しいのに。なんちゃって。
ちゃんと歯まで書かれている。虫歯なし。
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オルガンのふいご。二つ。電動でも手動でも動かせる。コンサートの時は、修復したこの街のオルガンビルダーが手動で動かしてくれた。紐をぐっと下に引っ張ると、ふいごが開いて、空気が入る。後は錘でふいごが自然に閉まっていく。それを繰り返す。
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そしてこちらが水平トランペット管!パンパカパーン!
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バルコニーからみた教会内部。普通に歩いていたら、オルガンビルダーに、もっと静かに歩いてって言われた。バルコニーは繊細な作りで(どんな作りだ・・・いったい)、歩いてると確かに・・・揺れてる。手すりのほうに大勢で行くなって言われた。恐ろしい(笑)。オルガン共々バルコニーから転落したら、水平トランペット管が背中に突き刺さるんだろうな。
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ちょっとボケてしまったけど、教会の木梁の天井。模様が少しアラブ風。
イスラム教徒に長年支配されていたこの町には、アラブ様式が多く残っている。
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コンサートでは、スペインの作曲家、アラウホ、カベソン、カバニレス、それに、イタリアの同時期の作曲家や、バッハ編曲のヴィヴァルディの協奏曲などをご披露した。
また別便でグラナダ観光編をお伝えしますが、数日ゆっくり滞在した今回の旅で、スペインオルガンやスペインの作曲家にまた少~し近づけた気がした。
アルハンブラ宮殿の装飾、スペイン人の生活や言葉のリズム、生ハムの味・・・と、スペイン音楽って結びついてる!「スペインのオルガン→水平トランペット=スペインのオルガンは大音量」っていう構図が、一般的にある気がするが、確かに水平トランペットはすごい音。しかし、なぜか今回(弾いたのが小さなオルガンだったからかもしれないけど)、スペインのオルガンって繊細だなって思った。上手く言えないのだけれど、音量じゃないのだな、音の味なんです。イタリアとスペインの、生ハムやワインの味の違いが正にそれ。
食は文化だ。オルガンは文化だ。ああ、スペイン万歳!スペイン音楽万歳!
素晴らしい体験をさせてくれたこのオルガンと、温かいスペインの人たちに見守られながら、水平トランペット管は230年前のファンファーレを鳴らしてくれたのであった。

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by organvita | 2008-09-14 18:46 | 見た弾いたオルガン | Comments(4)
Commented by arpa at 2008-09-14 19:56 x
おぉぉ~スペイン!
実は最近、スペインに惹かれているのですよ。
セファルディとか、ビウエラソングとか聞きつつ、イタリアよりさらに土臭い感じのものが良いなぁ~と。
次の更新(観光編)も楽しみにしています。
Commented by organvita at 2008-09-16 06:03
arpaちゃん、昔レガール&ハープでスペインものとかもやったのを思い出したよ。楽しかったよね。イタリアのチャラチャラした感じ(?)でなくて、そう、その土臭いのがいいよね~。またやろう。
Commented by ヤナギサワブンコ at 2008-09-19 02:43 x
めちゃめちゃ楽しく読んでるよ!

そういえば私もノルマンディーにある小さなカヴァイエコルのオルガンを弾いているときのこと。コルヌデゥイ(日本語のカタカナあってる?)を聴いてよだれを垂らしながら、チーズを食べて、更なるよだれを垂らしてたよ。

どっちも永遠に続くようなとろける調和の世界・・・(なんじゃそりゃ!)。その時にフランスは、チーズと音楽が結びついていると思ったよ!!(あんまり説得力ない?、笑)
Commented by organvita at 2008-09-19 04:44
ブンコ!わかるわかる!ああ、フランスはチーズか。納得納得!
ああ、やっぱり曲を理解する一番手っ取り早い方法は「食うこと」かねえ。
だから私は食べる。食べる。練習しなくても食べる。あれ、違うか。
曲のイメージだけはそういうわけで、つかみどころ常にOKなんだけど?!10月に一緒に食そう!!
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