師匠と再会&コンサート

恩師の一人、イタリア人のロレンツォ・ギエルミ先生の住む村で、夫と演奏会を弾いた。
実は夫も私も、学校は違えど同門。かの昔、このロレンツォ先生のせい(おかげ?!)で知り合ったのであった。さて、ミラノ郊外にあるこの師匠の村には、イタリアの歴史ある名工、マッショーニ・オルガン工房の、小さいが素晴らしい楽器がある。

今回のコンサートのテーマ(先生からの課題)は、J.S.バッハの「18のコラール」。
これは、バッハのオルガン作品の中でも、宝石のように美しい作品集のひとつで、コラール(ドイツの賛美歌)のメロディに基づいた、約18曲の作品がまとめられたもの。
ちなみに、この曲集を全曲弾くと2時間はかかる。それを一時間のコンサートに収まる長さに選曲して弾いて、との師匠のご指示。それを更に夫と分けたので、ひとり5曲づつになった。ああ良かった、夫が同門で・・と今回初めて本気で思った(笑)。それでも、2-3曲くらいならまとめて取り組んだことはあったが、5曲も、しかもコンサートのためにまとめて取り組むのは、かなりの練習量と集中力だった。いい勉強になりました。(あれ?釣りに行ってなかったっけ??)「バッハ全曲演奏会」などと題して一晩で全部、一人で弾かれる方がいらっしゃるけれど、本当に脱帽です・・!

さて、ここがその教会。
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教会内部。装飾で埋め尽くされた、素敵な教会。
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祭壇に飾られたアジサイ。
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f0161652_23324686.jpgオルガン。
マッショーニ社、
2000年作。

f0161652_2335222.jpg2段鍵盤+ペダル。16ストップ。
このストップは、ほとんどが上下どちらの鍵盤でも使える仕組み。便利。
師匠ロレンツォが注文した楽器だけあって、とても繊細なタッチで弾きやすい。

めでたいTシャツを着て、早速音決め&練習する夫。マツがえないでね。
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今回のコンサートには、実は仕掛けがあった。正面にはスクリーンが立てられた。
まずは、賛美歌に基づくそれぞれ(計10曲)の作品を弾く前に、師匠ロレンツォがその賛美歌の歌詞を朗読、そしてその曲の簡単な聴き所を解説。これならお客さまも聴きやすい。そして、私たちが演奏している間、お客様には美しい映像を見ていただいた。
これがコンサートの様子。(夫の譜めくり時に密かに撮影)
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映像は素晴らしい内容。それぞれの曲に沿った美しい自然、平和、人物などが織りこめられた画像に、たまに聖書のお言葉が混じって出てきたり。お客さまは曲ごとに、色々な瞑想や想いにふけりながら、バッハを聴くことができたようだ。しかもこの映像は、私たちが一曲弾き終わると同時に、タイミングよく完結するようにできていた。
というより、タネを明かすと、実はコンサートのだいぶ前から、一曲それぞれ何分何秒(!)かかって演奏するのか(テンポは弾く人によって様々)、正確に計って教えるように!といわれていたのだった。なので、本番でうっかり緊張してテンポが速くなったとか、ハエが目の前を横切ったので一時停止して捕まえたとか、音がわからなくなったので弾きなおして確認した、っていうことは許されない(当たり前か・・)な状況。

それにしても、バッハってすごい。弾けば弾くほど、聴けば聴くほど大好き。
師匠ロレンツォの前で、卒業以来初めて聴いてもらった機会だったので、少々気合も入って、緊張したけれど、素敵な映像が手伝って、雰囲気のある、自分も弾いてて嬉しいコンサートだった。いつか18曲全部まとめて挑戦したいなあ。なんちゃって、夢ばかりは膨らんでいくのだった。

コンサートには、隣村にあるマッショーニ・オルガン工房の人たちも聴きに来てくださっていた。近くに住むやはり同門の友人たちも。コンサートの後は、マッショーニさんのご自宅の素敵なお庭で、美味しいワインとドルチェを頂きながら、みんなで打ち上げ。
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ちなみに、マッショーニ・オルガンが2004年に、目白の東京カテドラルに、新しいパイプオルガンを設置し、それがNHKハイビジョンで取り上げられたことをご存知の方も多いかと思う。そのDVDが販売されているので、この場を借りて是非ご紹介を。
オルガンが出来るまでの様子、今回私が弾かせていただいたこの村のオルガンや、師匠ロレンツォも出てきます。なにより、オルガンの仕組みがとてもわかりやすく説明されていて、また、ひとつのオルガンが出来上がるまでの多くの人の愛情が伝わってくる、素晴らしいDVD。おススメです。パイプオルガン誕生

また、この東京カテドラルでは毎月、オルガン・メディテーションと題した、この素晴らしいオルガンが聴ける一時を催しておられます。是非一度訪れてみてはいかがですか?!
オルガンメディテーション

コンサートの裏話(?!)は、また明日。

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by organvita | 2008-07-22 00:36 | 見た弾いたオルガン | Comments(2)
Commented by ドン・松次郎 at 2008-07-22 01:29 x
少し前にこのページを知って、それから毎日チェックさせていただいてまーす。私は教会のオルガニストの先生についてオルガンをやっているのですが、こちらのブログでオルガンの事だけではなく、イタリアでの素敵な時間の流れを感じることができて中毒です(笑)この前の釣り名人にお嫁入り立候補しようかと思いましたが冷静に検討中です(笑)

突然なのですが愛さんは自宅では電子オルガンで練習されてるみたいですけど、どんなオルガンで練習してるのですか?写真でアップしてくださーい♪ 私はアールボーンのオルガンです。
Commented by organvita at 2008-07-23 00:46
ドン・松次郎さま、コメント&応援ありがとうございます!「松次郎」さんとおっしゃる割には、お嫁入り候補を考えておられる・・・ということは女性ですね?!イザ君にお伝えしておきます(笑)。
自宅の練習楽器は私もアールボーンです。でも15年前の夫が少年時代から使っている古~いものです。いつか写真でご紹介しますね。
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