映画「沈黙」、「高山右近」
2017年 02月 03日
最近映画を二本観ました。
一つ目は日本でも公開されている「沈黙」。
イタリア語のトレーラー↓
高校2年夏休みの宿題の、読書感想文を書く課題図書リストに入っていて、
他と比べて一番薄い本だったから選んだ(!)遠藤周作の「沈黙」。
それまで特別、読書が好きだったわけでもなかった私ですが、
この本が私には衝撃的な出会いとなり、それからずっと遠藤周作の大ファンです。
宗教や海外生活での異文化の葛藤を感じた時も、彼の本にかなり助けられました。
今でもイタリアの家の本棚に並んでいて、時々読み返しています。
この本が映画化されたことで、イタリアでもイタリア語訳が手ごろな値段で出ました!
数冊買って、大切な友達にクリスマスにプレゼントしました。
映画、とってもよかったです。必見です!
必見ですが、本を先に何度も読んでいる私から言わせてもらえば、
それぞれの登場人物のそれぞれの内面の葛藤とか、「沈黙」の長さとか静けさとか、
映画を丸一日くらいかけてでも(!)もっとじーーーっくりと感じたかったなー。
でも映画だから展開が早いのはしょうがないですね。
日本人としてこれを観るのと、ヨーロッパ人として観るのと、
受け止め方も違うだろうと思って興味があったのですが、
映画館では、はじめから最後まで号泣しているイタリア人もいれば、
あっさりしらけた感じの人もいて、そんな人たちを観察するのもまた面白かったです。
もう一本目は、「侍、高山右近」。
イタリア語のトレーラー↓
なんとこのドキュメンタリーを制作したのは、ここ地元トレントの人たち。
トレントでは一日だけの放映でしたが、放映前に挨拶があり、
日本での撮影時の秘話などのトークがありました。
一時間弱の短い映画ですが、京都、奈良、金沢など右近縁の名所も出てきて、
映像もとても美しかったです。今年あちこちの映画祭でノミネートされているとか!
内容としては、日本人ならまあそれなりに知っているようなことでしたが、
来週開催される右近の列福式を前に、いいタイミングで勉強になりました。
外国人から見れば「侍」と「クリスチャン」がリンクするというのが新鮮なようでした。
この2つの映画のお陰で、日本にこういう歴史があったことを
初めて知った外国人は多かったのではないかと思います。
コメントありがとうございます。加賀乙彦の「高山右近」読んだことがまだありません。ご紹介くださりありがとうございます。本読んでみようと思います!
高山右近をはじめとする日本のキリシタンたち、遣欧少年使節団、そしてその後のキリシタン弾圧といった一連の流れについては、若桑みどりさんの『クワトロ・ラガッツィ』が最高に面白かったです。学問的・実証的でありかつ人間を語る、熱い(そして厚い、でも読み始めたら止まらない)本でした。『沈黙』がお好きでしたら、ぜひどうぞ!
はじめまして。コメントをどうもありがとうございます☆
「クアトロ・ラガッツィ」持ってます!イタリアにも持ってきています!ぶ厚いですけど読む価値ある面白い本ですよね!また読み直したくなってきました~☆ありがとうございます☆☆
いえいえ、教えてくださってありがとうございます☆しばらく棚に仕舞いこんでいたので、これを機会にまた読み直してみたいと思えたので☆ この本も、プレゼントで昔ある方からいただいたんです。でなければ知りませんでした、きっと。(それに分厚いから自分で買ってまで読む勇気なかったかも・・笑)