マロスティカのオルガン Marostica

とても久しぶりのオルガンの話題です。

日曜日、ヴェネト州のマロスティカへ行ってきました。
ここには町を見下ろす城砦があります。
お山からずっと下ってきたここには、雪の跡もなく、どことなく春の気配。
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この町は、人間チェスゲームが行われることで有名な町。
町の広場には、チェスの碁盤が描かれています。
婚約者をゲットするための「一戦」が始まりだったとか!
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さて、ここはマロスティカのサンタ・マリア・アッスンタ教会。
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ここに、アレちゃんが勤める工房が、昨年一年かけて作り上げたこの楽器が入り、
そのお披露目コンサートに行ってきました。
教会の中は満員!市長、司祭、オルガン委員会の人々が、待ちに待ったオルガンの
完成の、嬉しい感極まった挨拶と、オルガンの「洗礼式」のあと、
皆で新しい響きを堪能しました。
オルガンを作ってきた側にとっても、嬉しいドキドキする瞬間です。
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これはコンサート前に、アレちゃんと社長アンドレアが、
リード管の最終の調律をしているところ。
コンサートに最善の状態で聴いてもらえるよう、細部まで念入りにチェックします。
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3段鍵盤、33ストップの大型のこの楽器は、それぞれの鍵盤にスウェル装置(強弱がつけられる扉)が着いていて、フランスのシンフォニックな音色を醸し出すこともできます。下の写真は、音栓(ストップ)。音色をこのノブの組み合わせで選びます。
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ゼーニ工房のオルガンは、整音が素晴らしいことに加えて、見えないオルガン内部までの木工の仕事がとても丁寧だということ。あちこちにコダワリが垣間見れます。
こんな細かいところを見ていると、本当にオルガンってすごい楽器だな~と思います。
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このお披露目コンサートは、数週間前に突然天国にいってしまった、アンドレア社長の2番目の息子のために捧げられました。オルガンの脇には、エンツォへのママからの詩が書かれた碑がそっと取り付けられていました。
お父さんたちのこの素晴らしい仕事と、このオルガンからあふれ出る音色を、天国で
楽しんでくれているといいなと思います。



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by organvita | 2013-03-12 03:50 | 見た弾いたオルガン | Comments(2)
Commented by yuuk at 2013-03-13 01:41 x
ああ、制作者には、さぞ嬉しいお披露目コンサートでしょうね!と思っていたら、ちょっと悲しいコンサートでもあったんですね。でもだからこそ、素敵なオルガンがみんなに歓迎されて、これからもずっと愛されていくのでしょうから、嬉しいですね。
オルガン正面からの写真。外光に柔らかく輝くリード管や、それを包むボックスが迫力ある立体感!ストップの木目も、ものすごくきれいですね〜。
新しいオルガンからは、やっぱり樹の香りがするのかなあ。それとも、もうすでに乾燥されてるから、そういうことはないのかしら。
ちょっと悲しい意味もあるお披露目コンサートでも、今まで1年間、細部にわたって丁寧につくってきた旦那さまはじめ工房の方にとっては、本当にドキドキと晴れがましいいいコンサートだったでしょう。
それにしても人間チェス。婚約者をゲットするためのものだったんですね!知らなかった〜。
チェスが強くないと、婚約者も得られないのか〜。昔は大変でしたね〜。
Commented by organvita at 2013-03-18 19:35
yuukさんへ。
音楽が天国まで届いているといいなと思います。新しいオルガンは木の匂いがまだしっかりついていますよー。一年間の仕事からはじめてオフィシャルな音楽が流れてくる瞬間は、聴いている私もドキドキします。実際には、あまりにたくさんの人で教会の残響が全部吸われてしまって、本来の音色とは違ってしまうんですけどね、またゆっくりと、教会に人が少ないときに一人で楽しみに行きたいと思っています!
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