ヴァルヴァソーネのオルガン Valvasone
2010年 03月 08日
ヴァルヴァソーネ市のドゥオーモにある歴史的楽器を見学してきました。
イタリア・オルガン史を紐解く楽器としても貴重。
1532~1533年 ヴィンチェンツォ・コロンボ(またはコロンビ)制作。
Vincenzo Colombo (Colombi)
1999年 フランチェスコ・ザニン修復。
Francesco Zanin
それが幸いにも今世紀に起こった「古楽の復興」により見直され、そして村の当時の会計帳簿に残っていた署名から、製作者がV.コロンボだということがわかり、長年の研究の末修復され、現在に至るというわけ。
オルガンは、コロンボが工房を構えていたヴェネツィアから運ばれたわけだが、
このオルガンケースと絵画や金箔は、同時代の美術家によるもの。
絵画は地元の著名な画家 G.A.De Sacchis と P.Amalteoによるもの(1537~1547)。聖書の奇跡などの名画が、今日でも躍動感たっぷりに訴えかけてくる。
教会内がほとんど真っ暗で、私のカメラではこのくらいを撮るのがやっと。
良く見えなくてごめんなさい。
それを見ることによって、当時どのような音色の作り方がされていたのかを知ることが
出来るのだ!私たちもその表を片手に、色々お試し。ふむふむ。
手前にいくつか並んでいる棒が、音色を選ぶところ。
ここ演奏台周りもオリジナルと同じ姿ですが、新しい木で作りかえられています。
済んだ柔らかい、しかし張りのある響きに癒された一時。
鍵盤のタッチも素晴らしく、楽器から教わることも沢山あった。
そして、良い楽器を弾くと、温泉に入ったときのように身体のコリがとれるのよね(笑)。
youtubeでこの楽器の素晴らしい映像&演奏を見つけました。
このオルガンの色々な専門的な研究がなされてますが、演奏する人にとってたぶん
一番気になることの一つは、このオルガンの鍵盤の音域だと思うので、
興味ある方はこちら(↓)ゆっくりご覧あれ。
・12フィートベース(最低音がファ。もちろんペダルも。ペダルはプルダウン。)
・いわゆる「真ん中のド」は、下から数えて3つ目のドです。
一致していないのが現状。「学術的」にはコロンビの方が多く使われているそうですけど、実際私がイタリアで耳にするのはコロンボの方が多いかなあ。
というのも、ご本人と思われる人が当時の資料に「コロンボ」「コロンビ」「コロンブス」などと様々な紛らわしいサインをしていることが原因らしい。
それで現在でも「コロンボ派」と「コロンビ派」に意見が分かれているそうです。
ちなみに、「コロンボ派」を主張する、このオルガンに詳しいあるオルガニストにその辺を
聞いてみたところ、そもそも「コロンボ」さんの生まれはリグリア地方なのだが、そのリグリア地方には当時「コロンボ」という苗字が多く、だから彼も「コロンボ」だろうということ(もちろん他にも理由はあるでしょうが)。そしてそうであるとすると、まだ何の証明も出来ないそうですが、ひょっとしてひょっとしたら、あのリグリア・ジェノヴァ出身の有名人クリストフォロ・コロンボ(コロンブス)と親戚関係だったのかも、という可能性もないわけではないわけで、そう思うとなんだか壮大なロマンを感じてしまうのは、私だけでしょうか?!
まあいずれにしても、このオルガンが素晴らしい名器だということには変わりはないのですが、・・・その辺りじっくりと、コロンボ刑事に捜査してもらいたいわ。
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すご過ぎる・・・。
これはもう、あっぱれ!と言うしかないっす。
いつも笑いをありがとー。演奏会前に力抜けたわー。
ふいごがあるところも、部屋として使われてるんですね〜。倉庫のような暗い場所を想像してました。
そうなんです、こっちはまたちょっと寒くなってきました。日曜日は丸1日雪でしたよ。でも、もうアスファルトは温かいようで、積もることはありませんでした。春、もう少し先ですかね〜。
↑でも、そちらの川には春がやってきたんですね!だんなさま、嬉しそう!!
ぐふふふ。ありがと。この名器を触りながら「刑事コロンボ」のことを考えていたなんて、エライ先生たちにはとても言えないわ・・・笑。
そちらを心配していたら、なんとこっちでは今日また雪。もういいよ・・・。
この釣りをしたところはヴェネトなんです。だからここよりは気持ち春が近い感じ。この谷も釣り解禁なったんですが、この雪の中釣ってる人はまだ見てません・・・汗。(川べりはもっと気温が下がるしね)