ゲルリッツ・ペータース教会のオルガン 

ドレスデンから更に東に一時間半。ポーランドとの国境沿いの町ゲルリッツ Görlitz の
ペータース教会 Peterskirche でオルガンコンサートを弾いた。
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隣村はポーランド。教会の扉にも、ドイツ語とポーランド語(ですよね、これ?)で表示が。
そういわれてみれば町にも、青い目で白い肌、金髪というポーランド人らしい美形な顔立ちの人をちらほら見かけたような。
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教会に入ると、白とグリーンの美しいオルガンが!
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このオルガンは、1697~1703年に、イタリア人のオルガン製作者 E.カスパリーニ 
Eugenio Casparini によって制作された楽器。
それを知れば、ドイツでは珍しいこの色使い、平坦なファザード、数部分に分かれたデザインも納得できる。同時代のイタリアオルガンのファザードにもよく似ているのです。
太陽のような形にパイプを並べた珍しい部分が17箇所もあることから(写真でわかりますか?)このオルガンは通称「太陽のオルガンSonnenorgel」として知られている。
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このカスパリーニという人はイタリア人だがドイツ生まれ。
ドイツにオルガン工房を構えていた父親の元などで修行した後、北イタリアへ赴き、
パドヴァに自身の工房を構えて活動していた。
その間特に、トレントのDuomo, S.Maria Maggiore, エッパンのSt.Pauls、ブレッサノーネのDuomoなど、おらが村からも近距離の、トレンティーノ・アルトアディジェ州の由緒ある教会に次々にオルガンを建てている。
そしてその後、最後の代表作して作られたのがこのゲルリッツの「太陽オルガン」。

しかし非常に残念ながら、これらのオルガンは現在ひとつも残っていない。
このゲルリッツのオルガンも残されたのはこのオルガンケースと、唯一の生き残りストップ "Onda maris"のみ。(木管。いい音でした!)
ちなみに、リトアニアのヴィルニウス Vinius という町に、カスパリーニの唯一のオリジナル楽器が残っている。この楽器は現在修復待ちだとか。

この天使が持っているトランペット(↓)、当時は本当に音が鳴ったそうだ!
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「カスパリーニ・オルガン」として有名なこのゲルリッツのオルガン、
オルガンケースの修復と共に、1997~2006年にスイスのオルガン工房、
マチス社 Hermann Mathis が新しいオルガンを完成させた。
89ストップ、4段鍵盤+ペダルの大オルガン!
(もっと詳細知りたい方はこちらとか、こちらどうぞ。)
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実は私、ここで弾かせて頂くのは2回目。
数年前に弾いた時にはまだ全部が完成しておらず、3段鍵盤だけを使って演奏したが、
この度晴れて89ストップ全部使える(!)ということで、ドイツ&イタリアのバロック~
ロマン派までの作品を中心に、カスパリーニに想いを馳せながら演奏させていただいた。
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その中で一曲、イタリア・トリノのオルガニスト M.ノゼッティ氏の作品、
「日本民謡さくらに基づく変奏曲」もご披露。この伝統的なヨーロッパの会堂に「さくら」の
メロディが響いたなんて、ちょっとエキゾチックでしょ?!
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この教会のオルガニスト R.ゼーリガー Reinhard Seeliger 氏が弾くCDはこちらから購入できます。ヴィルトゥオーゾで素敵な演奏をする方です!


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by organvita | 2009-06-27 23:48 | 見た弾いたオルガン | Comments(4)
Commented by Tsuyoshi Ono at 2009-06-29 00:03 x
この教会の雰囲気、白とグリーンのこのオルガン。なんと言っていいのか。。。本当にすばらしい雰囲気の場所にこんな素敵なオルガンがあるなんて。。。自分の目で確かめたいくらいです。
このオルガンの音色を聴きたいのはもちろんなのですが、organvitaさまがこのオルガンを弾いていた光景が、なかなか想像するに及ばず。。
ごめんなさい。まだ、私はorganvitaさまが、のどかな場所に住んでいるお姉さんでしか想像できないです。
いつかは、オルガニストorganvitaさまが認識できる時が来ることを楽しみしています。築地がターゲットですかね。
でも、この教会の雰囲気はすごく良い!!
P.S.
週末は、mineco.Kさん(Saitama)、ayako.Yさん(Oji)の演奏を聴くことができました。お二方共に、素敵な演奏をしてくれました。
Commented by akikatsu at 2009-06-29 06:51 x
相変わらず 面白い 情報を楽しませていただいています。
このような色使いのオルガンがあるのですね。是非音色も聞きたいものです。
この町も教会もメモに残しておき、いつか訪ねたいものです。
Commented by organvita at 2009-06-29 20:54
Ono様。わはは。私も普段の田舎生活 VS 世離れした(?)教会でのシゴト、というギャップを私なりに楽しんでおります^0^。
mineco&ayakoのコンサートを聴かれたのですね!minecoのブログでもコメント拝読しました。このお二人とは昔っからのオルガン友達なんです!素敵な演奏でしたでしょう?!
Commented by organvita at 2009-06-29 20:59
akikatsu様、めずらしい、素敵な色使いのオルガンでしょう?
オルガンは音色もさることながら、オルガンケース自体がすでに芸術品!眺めているだけでも楽しいです。
いつか是非訪れてみてください!
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